小湊美和

Kominato Live 2014 ~

小湊美和として初の本格的ワンマンライヴ

  • 出演:小湊美和 (Vo) / 小湊昭尚 (尺八) /
  •    TATOO (Kye) / 目木とーる (G)
  • スペシャルゲスト mao(Vo)

  • 2014年3月30日(日) 会場:渋谷gee-ge. st18:00

小湊美和としての最初のソロライヴは2002.7.28 "What's the purpose? Road to Grammy.." 六本木GQがある。しかし、これは愛のチカラのインストアライブキャンペーンの連続参加者を限定招待というイベントであり、正規のソロライヴとは言えない。

2006.11.25代々木ライブハウスBogaloo(ブーガル)「ハッスルツアー Vol.29」が初のワンマンのように思えるがブログには「小湊美和1組目」という記述があるので対バン型式だったと思われ、これも本格的ワンマンではないようだ。(私は参加していないので詳細不明)

この日の渋谷gee-ge.の出演は、小湊美和だけであり、全2時間、ゲストありという、真にワンマンライヴと言うに相応しいものであり、ファン認定としては、記念すべき小湊美和の初本格ワンマンライヴということにしたい。

ここ数年ゲストやイベント出演というかたちではあるが、徐々に活動を増やしてきたkomi、今回のライヴは昨年末のハロプロのイベントで太陽とシスコムーンが限定復活したときに思いついたということで、もともと誕生日ライヴとして2月15日に計画していた。しかし、準備期間が足りず3月末の開催になった。フルステージとしては、2009年10月4日の太陽とシスコムーン復活ライヴ以来ということになる。

会場の渋谷gee-ge.は立ち見が10名ほど出る状態、開演直前にたどりついた私は最後列に席をなんとか確保。4年半ぶりのコミのライブだが、特に緊張して迎えたわけでは無い。ただ車を4時間も運転してきた直後だったので喉が乾いていてウーロン茶を一気飲みし、携帯の電源を落とし、静かに最初の音を待っていた。

はじまりからの2曲はpriestの曲。priestだとヴォーカルと尺八のツートップというカタチになるが、今回のakiは舞台右側のサポートの位置にいる。左側に作編曲家 TATOOのピアノ、コミのほぼ真後ろにギターの目木とーるという配置。
第一声はまさにあの声が帰ってきたという印象、ただ立ち上がりはいつものように、やや緊張ぎみだった。まほらの月からは声も尺八もpriest復活を完璧印象づける。小湊美和ソロならではの曲は愛しいひとへから。初めてコミの唄に惚れ込んだNHKスタジオパークでのライブのときを思い出して胸が熱くなる。
冬に生まれた事を母に感謝するというテーマを持つ「生まれる音」2月15日の誕生日に唄うつもりだったという。
そして定番の外山節。コミの外山節は草刈り唄としては遅すぎるテンポだが、それゆえにコミの声を堪能する至高のとき。ああ確かにコミは戻ってきた。

コミライブ初のゲストコーナーではlinked horizonの横浜アリーナでのライヴで共演したmaoが登場。3曲すべてコミとの共演。コミのバックコーラスは美しい。

インスト曲に続いてはカバーコーナー。TATOO作曲、池田綾子の「はなびら」は超絶ヴォーカルの曲、コミの声域ぴったりでは無いが、コミ唄のチカラを存分に発揮しまずは成功。

太陽とシスコムーンのナンバーでは代表的なハモリの曲Everyday Everywhereを独りで唄う。太シス時代より声の幅が広がったコミによる新しい表現、もっと極めていけそう。

そして、私としては初生「愛のチカラ」。ソロデビュー曲だがあのCDではサウンドがチープだったし声がちょっと細い感じだった。ピアノと尺八というバックでコミの声がのびやか唄い上げる。まさにこれが聴きたかった瞬間。これであと10年は生きていける。これで今日のミッションは達成された。

アンコールの月と太陽はもうコミのソロ唄として完成されている感じ。
そして、いまのところ唯一の作詞作曲作品「里夜唄」。もう言うことは無い。

とまぁ、久々の遠征ということもあり絶賛してしまうわけだが、これがせめて年に一回聴ければと思うのは欲張りというものだろうか。

小湊美和という楽器の性質からすれば、数をこなせばさらに磨きがかかり、唄の奇跡を招来できる凄みが加わって来ることは確実なのだ。

楽しみにして、楽しめれば、それでもちろん充分だけれど、それでもあえて私が小湊美和を追いかけている理由には、その先の未知の凄い世界がときどき垣間見れるからなのだ。

なかなか全力でライブ活動をする事ができなかったコミ(どんな事情があるかは問わないが、自身のモチベーションという面も大きいと思う)

もったいないと言う表現が適切なのかわからないが、やっぱりちょっともったいない。

アンコールのMCでは、10年後も唄っていたいと自ら語っていた。唄う事では間違いなく最高のクオリティーを発揮できるひとなのだ。その歌唄いとしての能力は圧倒的なので、あとはどうやってそれを支え活かしていくのか。(セルフマネージメント、セルフプロデュースというのは、やはり辛いものがある。現場だけでライブ活動はなりなってはいかないものなのだ。)

おだてるのか、なだめるのか、誘うのか・・・でも追い詰めてはいけないし・・・とファンは優しい。

とにかく、この日久々の(そしてたぶん最初の本格ワンマンの)ステージで、2時間立って歌い通し、人々を感動させられる事を証明したという意味は大きい。

(yuni)

01、Progress
02、まほらの月
03、愛しいひとへ
04、生まれる音
05、外山節

06、花のあとさき(Guest mao)
07、花(Duet)
08、島唄(Duet)

09、YUYAKE instlmental
10、古都(石井竜也 Cover)
11、Amanogawa(ZAN Cover)
12、はなびら(池田綾子 Cover)
13、Everyday Everywhere
14、愛のチカラ

En1、月と太陽
En2、里夜歌

懐メロ友の会「番外編」"komi birthday event"

2003年11月23日 東京早稲田 ドレミファ館早稲田店6F Party Room

ファンサービス!楽しいひととき

yuni ()

「ライブ」ではなく「イベント」ということなので、ここに書くべきか問題ありますが。とりあえずここに。

コミの誕生日をみんなで祝おうという趣旨で、カラオケパーティーのノリで(マイクで歌ったのはコミだけですが)ワイワイ楽しんだイベントでした。

入場のとき引いたクジに番号の書いてあった人が、ダーツでコミの歌うカテゴリを選び、そのカテゴリのなかから、さらにコミがクジを引いて、曲番号をスタッフが入力、歌がはじまる瞬間まで、何を歌うのかわからないという、かなりスリリングなものでした。

カテゴリは、アニソン、演歌・民謡、レコ大受賞曲、懐メロ(コミにとっての)、リクエスト(懐メロ友の会会員からの)、BeMax(歌詞が一部伏せられたりetc.)、コミとデュエット!

なぜか、アニソンとレコ大受賞曲ばかりが選ばれて、リクエストとデュエットはゼロでした。まぁデュエットは出なくて当然としても(!)意外なほど偏った、普段ありえない選曲でした。コミが歌詞がわからなくて歌えない部分になると、客席からフォローの大合唱になったり、たいへんな盛り上がり。

とにかく、歌が好きで好きでしょうがない、そしてとてつもなく歌がうまい、普段なら親しい友達とかスタッフでもなければ知り得ないような、素顔に近い小湊美和がかいま見られたという貴重なできごとでもありました。

もちろんそれはファンへのサービス精神ということで、ちゃんと企画された「イベント」であり、一定のクオリティーが保たれていたことは念のため書いておきましょう。

最後に歌った、ユニコーンの「月のワーグナー」では、常にメッセージを持った歌手でありつづけようというコミの思いが、心にしっかり突き刺さりました。

懐メロ友の会第3回

2003年11月23日  東京高田馬場 Lone Star☆Cafe

ツインギターで夢心地

yuni ()

前回は残念ながら欠席した懐メロ友の会。こんどは家族で東京へ出かけるという我が家の企画に便乗するという仕掛けでやってきました。

高田馬場駅のホームで、いつもコミのライブでおなじみの人とばったり出会ったので、なんとなくいっしょに。はじめての場所にもかかわらず迷わずに到着。開場前に20人ほどの常連さん方が集まっています。

今回はギターで聴きたい曲ということだったので、私はまたして不採用は承知で無理難題?なリクエストを送っておきました。

今回のライブはツインギターを従えて、ヴォーカリスト小湊美和の魅力を堪能しようという構成。ボサノヴァを基調とするややメロウな高橋新氏に対して北村氏はブルースっぽい硬めのトーンという組み合わせ。

選ばれたリクエストはすべてJ−POP(ニューミュージック時代のものも含みます)でした。

「サボテンの花」は少し前にテレビで作者財津和夫さんがこの歌について語るという番組を見たばかりだったので、リアルタイムで知っていながら、最近出会い直したという曲で、作者の思いと重ねながら、時を経て歌い継がれるうたというものに感慨を覚えました。

kyon2の歌のメドレーももちろん知ってる歌。コミが唄うとうまさが引き立ちます。

「あなた」もリアルタイムで聴いていた私ですが、正直あんまり好みの歌ではなかった。オリジナルだとかなり湿っぽい歌なのに、コミが案外クールに唄ったのが印象的でした。空想の世界で唄うのと、それなりにリアリティーを持ってうたうことの違いもあるのかも。

この日コミのMCが軽妙で、キャラ的には近所のオバチャンというノリで、歌とちょっと距離をおいて世間話をするようにしゃべり、そしてスーっと歌に入っていくという独特なものがありました。

私がまったく知らなかったのは「花月」オリジナルをかなりJazzyにアレンジしたようでしたが、コミの歌を堪能したのは観客だけでなく二人のギタリストそしてコミ自身でもあったような。

続く二曲は、一応知ってはいても私的には同時代意識のうすい曲です。いちばん音楽から離れていた頃でした。こんなに良い曲だったらもっとしっかり同時期にはまってみたかった。でも、いまコミの歌で聴くのとは印象違うんですが。

「さとうきび畑」は実は私も人前で唄ったことがあるのです(今考えると恐ろしいような話なんですが)コミの唄で聴き直しながら、歌に入り込むことのスゴサというものを感じました。

ヴォーカリスト小湊美和は、もうひとりの美和さんを越えるチャレンジャーだったのでした。テクニックを全面に押し出すような曲をサラリと歌いきってしまう。かつて相当唄い込んだらしい、聴いていて爽快感を感じます。

さて、懐メロ友の会、小湊美和が歌で何かを伝えたいというメッセージを込めたエンディングの曲。3回目の企画は「子守唄」。「里ゆらり」は子供に語りかける唄だし「五木の子守唄」などは自分ひとりで唄ううた。つまりステージ上の唄の対極にある、もうひとつの唄の姿。

基本的には娯楽性をメインにした「友の会」ですが、最後の2曲の存在感こそが小湊美和が今・ここ、で歌い続けることの証のようなものでもあります。たった2曲だけどそこから始まりそうな何かが見え隠れする。だからこそ、観客の側もその先を聴きたくなってライブへ通い続けてしまうというものでもあるのです。

(「五木の子守唄」については別の場所で詳細に書く予定で準備中)


懐メロ友の会第2回

2003年 5月31日  東京高田馬場 Lone Star☆Cafe

[SETLIST]

M01_オリビアを聴きながら~
M02_カブトムシ~
M03_A'INT THAT JUST THE WAY~
M04_My Revolution~
M05_桃色吐息~
M06_ルージュの伝言~
M07_さすらい~
M08_ナイーブ~
M09_聖母たちのララバイ~
 (以上 懐メロ友の会の部)~

M10_愛しいひとへ~
M11_愛のチカラ

懐メロ友の会第1回「集会」

2003年 3月15日  東京 新宿  Fade in Cafe

yuni 2003/03/21(Fri)

セットリストとか、オフィシャルの方でいずれ報告されるでしょうし、けいじばんでもいろいろ出てるので、ここでは私の思い入れたっぷりの感想を書くことにします。いずれ別のかたちでainochikaraにライブレポートのページとして掲載できると思いますが、いまはHTMLいじる気力がないのでここで書きます。

本当に年甲斐もなく、胸が高鳴るというか、始めてのデートの緊張ともまた違ったタイプのテンションで、集会の場に臨みました。
一昨年の7月からの思いが募りまくっての初ライブですから、平静でいられるわけないです。

最前列確保のつもりで、かなり早く現場付近に着いたのですが、結局あたりをしばらく散歩して、厚生年金会館に立ち寄って昔のライブのことなんか思い出したりして、時間つぶしをしてしまいました。

思ったよりも、狭い場所で、座れない人が出るほどの満員状態でしたが、そのギュッと詰まった感じの空間がとても居心地が良いライブでした。

本当にリラックスした感じで、ふつうにおしゃべりしながら、じゃぁ次はこれ歌おうかな、みたいなノリでしたが、あまりの親密感に客席のほうは最初はちょっととまどい気味だったかもしれません。控え室(って別に仕切も何にもない)丸見え状態で、あれでお酒がなければ、観客の方があがっちゃったでしょう。

さて、歌いはじめると、それはさすがにコミの世界。なにげなくリクエストに応えるというスタイルで、箱から紙をとりだしながら、誰もが知ってる超名曲ばかりを歌うコミ。それがちゃんと小湊流になっている。

「太陽とシスコムーンというグループのデビュー曲らしいんですけど・・」というMCで歌ってくれた「月と太陽」なんて、見事にオリジナルな作品に仕上がっていたし、テレサ・テン、ミニー・リパートン、カレン・カーペンターとか、めちゃくちゃ歌のうまい人たちの持ち歌を、さりげなく歌ってしまう度胸。

その仕上がり具合に多少の差はありましたが、だれもが知ってる名曲を、丁寧に、心をこめて歌うという姿勢には、尊敬の言葉をあててもいいくらいです。

最近のJ-POPな人たちの歌について思う最大の疑問は、この程度のレベルで無理にオリジナル作らなくても、ということです。いつのまにか、歌手がアーティストと呼ばれるようになり、皆がシンガーソングライターでなきゃいけないみたいな風潮になり、自分自身の言葉もメロディーもまだ他人様に聴いていただくようなレベルになってないような人たちが、とりあえず造ったったみたいな、プロの作品としてどうかなというような楽曲が多すぎる気がします。一方で、自分で歌わないプロの作詞家や作曲家がやっていけないらしい。みんなそこそこ声も出るし、サウンドも良くなってる、でも肝心の歌の表現があまりにも薄っぺらじゃないか。

カバー曲ブームというのもわかる気がします。歌がうまい人じゃないとカバーはできない。歌はうまいけど作詞や作曲は、まぁファンなら聴くけどね、感じの人って言っちゃ悪いけどけっこういます。

もっと、もっと、歌を大切にして欲しい。そして、もしオリジナル曲をやるなら、絶対に自分しかできない何かがないと、本当のオリジナルと呼べないのでは?

その点、究極のカバー曲「民謡」をベースに持っている小湊美和は強い。

「こんなことをずっとやりたかった」というコミの言葉には、ファンと近い距離で、みんなでリラックスして楽しめる場が欲しかったというだけでなくて、歌い手としてのチャレンジという意味を感じました。

そして、とにかく場数を踏むということが、最強の素材でできている小湊美和という歌手を鍛えるのにいちばん必要なことじゃないか、不遜にも私はそう思いました。その意味で、大げさに構えることなく、とにかくいろんなかたちで、ライブをやっていくことに乗り出したコミに大賛成。

そして、ファンとしては、そんなコミに対して、こちらからもチャレンジをしかけるようにしたい。そう、無理難題をどんどん出していく、そのプロセスでファンもまた鍛えられていきます。

これからは、出来の悪い歌には拍手しないぞ!って覚悟もいるかもね。心優しいファンであるなら。