priest †邦楽SALAD14th 2004年1月25日 長野県伊那市 伊那文化会館 †
邦楽SALAD14th行って来ました。
あんまり事前にオフィシャル掲示板に「寒い」とか書きすぎたせいか、遠方からの知った顔が見られませんでした。オフィシャル板よりさらに詳細なレポ。yuni
まず邦楽SALADという企画、長野県伊那地方の邦楽関係者の方々が流派を越えて集まり、長野県伊那文化会館と共催する自主企画公演です。出演者自らがスタッフとして企画づくりからチケット販売までかかわるまさに手作りライブだそうです。~
邦楽ど素人の私ですが、priest登場までも存分に楽しめました。~
冒頭は「夜明け」と題する、太鼓と尺八の曲。真っ暗なステージから太鼓と尺八の音が響き渡り、夜明け前の闇からから一気に光の世界にと変化していく様を表現。迫力のあるオープニングでした。~
続いては「十七弦二面の為の一章」ベース琴として宮城道雄によって大正時代に開発された一七弦の合奏、もともと二重奏の曲を二群にわかれた合奏で。曲調もふつうの邦楽というよりは「現代音楽」調でけっこうリズムの激しいもの。琴を見直す大迫力でした。~
ここで休憩、ロビーで煎茶をいただく。~
いよいよpriestのステージです。~
ホールはまたしても真っ暗に(本当に何も見えないほどの闇を実現できて素晴らしいホールです。)~
最初は「progress」、こういう大舞台での最初の一曲はたいへんなものです。タイトルどおり確かに前進してます。「風穴」のときには表現しきれなかった、ヴォーカルのなかに細かく織り込まれた民謡的なが、これはただのポップスではないことを印象づけます。~
初見参の伊那の人々もこれでしっかり捕まえられた感じ。~
そして「里夜唄」。「Bojani」のとき聴いてないのですが、「風穴」のときの押さえつけられたものが爆発したような激しい雰囲気とは違って、ぐっと大人のJazzの味付けで、なおかつこの唄が本質的にもっている「祭り」的なイメージが広がります。メンバー紹介をこの曲中で。ここですっかり気分もリラックス、もう会場全体がpriestの世界に染まっていました。~
「生まれる音」この唄でもヴォーカリストコミと、もうひとりのヴォーカル(尺八)アキのいいところがでまくり。いい声、いい唄だなぁと惚れ惚れしてしまうのです。~
あっというまに最後の曲「ソーラン節」~
もうふつうのライヴだったら絶対にアンコールの嵐というところですが、後があるのでここで司会者とコミの幕間トークに。priestの名の秘密が明かされたり、「民謡ジュークボックスっていわれるんですって?」と司会者にのせられて「地元のみなさんの前で唄っていいですか」とコミ、会場は大拍手。地元の「伊那節」を、でも遠慮してかちょっとしか唄ってくれませんでしたが、フルコーラスやっても大受けまちがいなしでした。まぁあとが控えていたのでこのくらいにしたのでしょうが。まだまだ聴き続けたい(唄い続けたかったでしょう?)priestでした。~
第三部は和楽器大合奏による協奏曲風民謡メドレー、大ステージを埋め尽くした琴と尺八のなかでアキ君のソロ、美しい音でした。~
このライヴ、お客さんのほとんどが地元の邦楽関係者で自らも楽器をやる人が多かったと思われます。少なくとも和の音楽については聴く耳を持ってる人たちばかりです。そしてほとんどの人がほぼ何の先入観も無しでproestに接したわけですが、最後には会場全体が熱烈な拍手を送るほどに、priestの音楽は人々の心をつかんでいました。~
はるばる寒さの中、遠い信州まで来てくれてありがとう、でも来た甲斐はあったね。~
ところで天気。良かったのですよ。朝は冷え切ってましたが、昼間はおだやかに風もなく。雪が降ったら来られなかったと話していた人もいました。~
信州いいところでしょ。今度はもうちょっと北の方にも来てください。~
なんとか昼頃に伊那市に到着した私は、伊那名物ローメンをもちろん食べました。~ 『Bojani in X'mas』 †2003.12.23 Tue 下北沢440 four forty
priest1stLive「風穴」 † |